「こだぬき6ぴき」(なかがわりえこ/文 なかがわそうや/絵 岩波書店 1976)
つみき山のてっぺんに、8本ドレミファ杉にかこまれた、タヌキのたぬ吉さんの家がありました。たぬ吉さんは音楽家でした。子どもが6匹いて、それぞれ、まめいち、まめじ、まめぞう、まめよ、まめこ、まめろく、といいました。まめよとまめこは女の子で、あとは男の子でした。
たぬ吉さんがベランダの揺り椅子でパイプをくわえていると、6匹の子ダヌキたちがやってきて、たぬ吉さんがオニをやるはめになって、かくれんぼがはじまります──。
絵は、色鉛筆でえがかれたカラフルなもの。勢いのある描線が魅力的です。たぬ吉さんの顔が、ちょっとしょぼくれているところに愛嬌があります。6匹の子ダヌキたちは、お昼を食べるのにも、お昼寝をするのにも大騒ぎ。ついに、お母さんに、「音楽会には連れていきませんよ」と怒られてしまいます。きょうは7時から、お父さんも参加する音楽会があるのです…。後半、6匹の子ダヌキたちが歌をうたう箇所があります。やんちゃ盛りの子ダヌキたちの振る舞いが楽しい一冊です。小学校低学年向き。
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