2012年3月28日水曜日

よじはんよじはん











「よじはんよじはん」(ユンソクチュン/文 イヨンギョン/絵 かみやにじ/訳 福音館書店 2007)

小さな女の子が、となりの店にいっていいました。「おじさん、おじさん、いま何時。母さんが聞いてきてって」「4時半だ」と、おじさんはこたえました。

女の子は「よじはん、よじはん」といいながら、うちにもどります。ですが、ニワトリが水を飲んでいるところにでくわし、ちょっと見ていくことにします。それから、アリがものをはこんでいくところを見物したり、トンボについていったりして──。

「ふしぎなかけじく」「あかてぬぐいのおくさんと7にんのなかま」などをえがいたイ・ヨンギョンによる絵本です。巻末には、訳者の神谷丹路さんによる解説がついています。それによれば、文を書いたユン・ソクチュンは、植民地時代、韓国朝鮮の民族の心を守ろうと努力した韓国を代表する童詩作家だそう。絵は、おそらく夏の終わりごろと思われる風景を、情感をもってえがいたもの。家にもどったとき、もう日が暮れかけているのですが、女の子が引け目を感じていないところが愉快です。幼児向き。

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