「リディアのガーデニング」(サラ・スチュワート/文 デイビッド・スモール/絵 福本友美子/訳 アスラン書房)
1935年夏、リディアは町でパン屋をしているジムおじさんの家で暮らすことになりました。大恐慌のため、パパには仕事がなく、ママに仕立物を頼むひともいなくなったからです。おじさんの家にいくのに、ガーデニングの大好きなリディアは、花の種をたくさんもっていきました。
ジムおじさんはにこりともしないひとでしたが、快活なリディアは、おじさんに詩を書いてあげたり、おじさんの店でエドとエマからパンのつくりかたを習ったりします。もちろん、ガーデニングもはじめ、お店のまわりを花でいっぱいにして、お客さんから「ガーデニングのリディア」と呼ばれるようになります。
大恐慌のため、ちっとも笑わないおじさんと暮らすことになったリディアのお話です。絵は、水彩とたぶん色鉛筆でえがかれたもの。リディアはやせっぽっちで赤毛の、ショートカットの女の子。物語は、リディアの手紙として語られます。このあと、リディアは、ジムおじさんを笑わせようと、ある計画を思いつき、「美しいものについて今まで教わったことをぜんぶ思い出して」、実行にうつします──。最初の見返しから、最後の見返しまで、見所の多い一冊です。1998年コールデコット賞オナー賞。小学校中学年向き。
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