2012年7月31日火曜日

とうさんねこのすてきなひみつ










「とうさんねこのすてきなひみつ」(メアリー・チャルマーズ/作 あきのしょういちろう/訳 童話館出版 2006)

夏の暑い日、お兄ちゃんのリトル・グレイと、ジョナサンが遊んでいると、ガの子どもたちがやってきて、「ぼくたち、ピクニックにいくんだよ!」といいました。リトル・グレイとジョナサンは、いそいでうちに帰り、お父さんにいいました。「ガの子どもたち、ピクニックにいくんだよ。ぼくたちはいかないの?」「きょうはだめだね。とても忙しいんだ」と、父さんネコはいいました。

次の日、「わたしたちピクニックにいくのよ!」と、家族と一緒に自動車に乗ったウサギのポリーが、手を振って通りかかります。リトル・グレイとジョナサンは、「どうしてぼくたちはいかないの?」と父さんにいいますが、父さんは、「そのまえにやっておかなくてはならんことがあるからさ」とこたえます。父さんには、なにか考えがあるようなのですが──。

1980年に「おとうさんのおくりもの」として、福音館書店から刊行されたものの新訳です。ページの上部に絵があり、その下に文章があるという構成。絵は、おそらく鉛筆書きに、ところどころ色をおいたもの。色をおかない部分が、絵に広がりをあたえています。さて、父さんネコは家族に内緒で、こっそりあるものをつくっていました。それが完成したある日、ネコの家族はついに、川にピクニックにでかけることになり…とお話は続きます。やさしい父さんネコのたくらみが楽しい読物絵本です。小学校低学年向き。

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