2012年7月5日木曜日

いつもちこくのおとこのこ ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー










「いつもちこくのおとこのこ ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー」(ジョン・バーニンガム/作 たにかわしゅんたろう/訳 あかね書房 1988)

ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーは、お勉強をしに、学校へでかけていきます。途中、1匹のワニがマンホールからあらわれて、ジョンのカバンに噛みついてはなしません。手袋を片っぽ投げつけて、ワニはやっとカバンをはなしてくれます。学校についたジョンが、遅れた事情を先生に説明すると、先生は怒ってこういいます。「このあたりでは、下水にワニなどすんでおらん。居残りして、もうワニの嘘はつきません、手袋もなくしませんと、300回書くこと」

ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーは、茂みからでてきたライオンにズボンを破られたり、高潮にのまれたりしては、学校に遅刻し、先生に罰をいいつけられます──。

「ガンビーさんのふなあそび」「ひみつだから!」などで名高い、ジョン・バーニンガムによる絵本です。子どもの内面をえがくことに長けているバーニンガムは、何冊もの傑作をものしましたが、本書はそのなかの一冊です。このあと、ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシーは、ついになにごともなく、学校にたどり着いくのですが、すると先生が困ったことになっていて…と、お話は続きます。最後の意趣返しが痛快な一冊です。小学校低学年向き。

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