「ぼくのライトとたんぽぽ」(ウイリー・ウェルチ/作 マーク・シーモント/絵 よこやままさこ/訳 ドレクみわ/訳 ブック・グローブ社 1996)
夏の土曜日は、みんなで校庭にいって野球をします。いちばん強くて、走るのが早い子がショートや一塁をやります。でも、ぼくの守る場所はいつもライト。ライトはだれだって守れるのです。ぼくは、外野のタンポポが大きくなっていくのをみながらライトを守ります──。
マーク・シーモントは「はなをくんくん」などの作者として高名です。絵は水彩。ちょっとしょぼくれた感じの男の子が、余白を生かしたレイアウトのなかで、たくみにえがかれています。文章は〈ぼく〉の独白。このあと、みんなが突然〈ぼく〉のほうをみて、空を指さします。すぐに態度を入れ替えてしまう〈ぼく〉が、ほほえましいです。小学校中学年向き。
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