「アナンシと6ぴきのむすこ」(ジェラルド・マクダーモット/作 しろたのぼる/訳 ほるぷ出版 1980)
ずっと昔、クモのアナンシには6匹の息子がいました。1番目の息子は、どんな遠いところの事件でもすぐみつける「じけんみつけ」。2番目の息子は、「どうろづくり」。3番目の息子は、川の水を飲み干すことができる「川のみほし」。なんでもできる4番目の息子は「てじなし」。5番目の息子は「石なげじょうず」。6番目の、たいそうからだの柔らかい息子は「ざぶとん」といいました。
さて、あるとき長い長い旅にでたアナンシは、道に迷い、魚に食べられてしまいます。「じけんみつけ」がさっそく気がつき、「どうろつくり」が道をつくって、息子たちは父親のもとに駆けつけます。
アフリカ、ガーナのアシャンティ族の民話をもとにした絵本です。青や紫といった鮮やかな色をした紙の上に、非常に様式化された登場人物たちが配置されています。このあと、「川のみほし」が川の水を飲み干し、「てじなし」が素早く魚の腹を引き裂いてアナンシを助けだすのですが、こんどは、アナンシはハヤブサにさらわれてしまって…とお話は続きます。後半はお月さまの由来譚となっています。また、同じくアナンシが活躍する絵本に「おはなしおはなし」(この本ではアナンセ)があります。小学校低学年向き。
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