「やっぱりおおかみ」(ささきまき/作 福音館書店 1977)
オオカミはもういないと、みんな思っていますが、本当は一匹だけ残っていました。ひとりぽっちのオオカミは、仲間をさがして町を毎日うろついていました。
オオカミがくると、ウサギもブタも逃げだしてしまいます。みんな仲間がいて、とても楽しそうですが、オオカミに似た子はどこにもいません──。
ひとりぽっちのオオカミのお話です。絵は、佐々木マキ特有の、ユーモラスな絵。多少、マンガ風にコマ割りされています。線で、ほとんど黒く塗りつぶされているオオカミのセリフは、「け」のひとことだけ。オオカミの孤独感が印象に残ります。ですが、最後は不思議と晴れやかな気持ちになる一冊です。小学校中学年向き。
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