2012年4月16日月曜日

ふたりの雪だるま












「ふたりの雪だるま」(M・B・ゴフスタイン/作 谷川俊太郎/訳 すえもりブックス 1992)

11月に入って、今年はじめての猛吹雪のあと、気温は零下にさがり、くる日もくる日も雪が降り続きました。やっと日が顔をだすと、私は弟と外にでて、「まず最初に雪だるまをつくるのよ」といいました。

〈私〉は、弟に雪だるまをつくるときのこつを教えます。大事なのは、新しい雪の上を転がすこと。そうしないと、泥や小枝がくっついちゃうよ――。

とてもシンプルで、でも心に残る、ゴフスタインの絵本です。絵はパステルをつかってえがかれた味わい深いもの。このあと、家にもどった〈私〉と弟は、雪だるまをつくったことを後悔します。もう夜になるというのに、雪だるまはひとりでいるからです。すると、それを聞いたお父さんは〈私〉と一緒に外にでて…とお話は続きます。カバー袖の文章によれば、ゴフスタインはアメリカのミネソタ州セント・ポールの町の生まれで、毎年弟の誕生日である11月7日には、その冬はじめての大雪が降ったそうです。大人向き。

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