2012年4月6日金曜日

ぞうのババール












「ぞうのババール」(ジャン・ド・ブリュノフ/作 やがわすみこ/訳 評論社 1976)

大きな森の国で、小さなゾウが生まれました。名前はババールといいました。ババールはすくすくと大きくなりましたが、ある日、母さんにおんぶしてもらって散歩していたところ、悪者の狩人があらわれて、母さんを撃ってしまいました。狩人につかまりそうになったババールは逃げだし、どんどん逃げて、とうとう町に着きました。

町についたババールは、大金持ちのおばあさんと出会います。ひとを喜ばせるのが大好きなおばあさんは、ババールに財布をくれます。そのお金で洋服をあつらえて、ババールはおばあさんと一緒に暮らしはじめます──。

「ぞうのババール」シリーズの1作目です。副題は「こどものころのおはなし」。絵は、線画に薄く着色された、お話によくあったもの。このあと、おばあさんの家で暮らして2年たったある日、ババールの前にいとこのアルチュールとセレストがあらわれます。いとこたちを歓待したババールは、2人と一緒に森に帰ることにして…とお話は続きます。最初こそ悲しい出だしですが、そのあとはあきれるほどなにもかもうまくいく読物絵本です。子どもはきっと、なにもかもうまくいくお話を読みたくなるときがあるのだと思います。小学校低学年向き。

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