「きょうりゅうくんとさんぽ」(シド・ホフ/作 いぬいゆみこ/訳 ペンギン社 1980)
博物館へいったダニーは、そこで恐竜に出会いました。「こいつが生きていたらいいのにな。一緒に遊んだらきっと面白いぞ」。そうつぶやくと、上のほうで、「ぼくもそう思うよ」という声がしました。
声のぬしはもちろん恐竜。恐竜に乗ってダニーは町にでかけます。洗濯物がからまないように気をつかい、海に入り、アイスクリームを食べてから動物園へ。一躍注目を浴びますが、みんながほかの動物をみなくなってしまったので、恐竜とダニーは、ダニーの友だちのところにいって遊びます──。
恐竜と散歩をしたダニーのお話です。シド・ホフはユーモラスな絵を描く漫画家で、絵本に「ナガナガくん」、児童書に「ちびっこ大せんしゅ」(光吉夏弥/訳 大日本図書 2010)などがあります。本書の表紙には、「はじめてひとりでよむ本」と銘打たれており、訳者の乾侑美子さんも訳者あとがきで、「できるだけはじめて自分で読む本にふさわしい文章になるように心がけました」と書いています。読みやすい文章と、シド・ホフの明朗でコミカルな作風により、大変楽しい読物絵本になっています。小学校低学年向き。
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