「ホットケーキできあがり」(エリック・カール/作 アーサー・ビナード/訳 偕成社 2009)
朝、オンドリの声で目覚めたジャックは、母さんにいいました。「でっかいホットケーキが食べたいなあ」。すると、母さんは笑顔でこたえました。「手伝ってくれないとできないわ」「ぼく、なにを手伝ったらいい?」「この鎌をつかって、畑の小麦をいっぱい刈りとるのよ」
ジャックは、母さんにいわれたとおり、小麦をいっぱい刈りとって、ロバに乗せ、水車小屋にいって、もみ殻を落とし、小麦粉にしてもらいます。それから、ニワトリ小屋から玉子をとってきて、牛の乳をしぼり、クリームをかきまぜてバターをつくり、裏庭からたきぎをどっさりはこんで、地下室からジャムのびんをとってきて、いよいよホットケーキづくりにとりかかります──。
「はらぺこあおむし」(偕成社 1988)で名高いエリック・カールの一冊です。ホットケーキをつくるのに、材料をあつめからはじめる本書では、なかなかホットケーキを焼くまでにはいたりません。でも、ジャックはめげず、母さんのいいつけにしたがって、材料あつめに奔走します。そのかいあって、ラストでは望みどおり、でっかいホットケーキが食べられます。小学校低学年向き。
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