2011年10月21日金曜日

ピッツァぼうや












「ピッツァぼうや」(ウィリアム・スタイグ/作 木坂涼/訳 セーラー出版 2000)

ピートはご機嫌ななめでした。友だちと外で遊ぼうと思ったら、雨が降ってきてしまったのです。そんなピートをみて、お父さんはピッツァをつくることにしました。まず、ピートをキッチンテーブルにのせ、生地を伸ばすようにごろごろと転がします。油(ほんとうは水)を少々たらしたあと、小麦粉(ほんとうはベビーパウダー)をふりかけ、トマトの輪切り(ほんとうはボードゲームのコマ)をふりかけます。チーズ(ほんとうは紙切れ)をふりかけたあと、「さて、ピート、サラミはどうする?」と、お父さんがたずねましたが、ピートはこたえません。だって、ピートはいま、ピッツァの生地なのです──。

ご機嫌ななめな坊やが、お父さんやお母さんとピザごっこをするお話です。このピザは、くすぐられると笑ってしまいます。「ピッツァは笑ったりしないと思うがね」と、お父さんにいわれると、「ピッツァ職人は生地をくすぐったりしないと思うよ」と、いいかえしたりします。このあと、オーブン(ほんとうはソファ)に入れられて、ピザが焼き上がるころ、ちょうど雨も上がります。小学校低学年向き。

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