「ごびらっふの独白」(草野心平/詩 いちかわなつこ/絵 斎藤孝/編 ほるぷ出版 2007)
〈るてえる びる もれとりり がいく。
ぐう であとびん むはありんく るてえる。
けえる さみんだ げらげれんで。
くろおむ てやらあ ろん るるむ
かみ う りりら む。
……〉
「声にだすことばえほん」シリーズの1冊です。草野心平の詩、「ごびらっふの独白」が、いちかわなつこさんの水彩により、絵本に仕立てられています。カエルが主人公の絵本らしく、絵には水気が多く、葉っぱに乗って川を下ったり、電車に乗ったりと、細部が楽しくえがかれています。巻末には、この詩の日本誤訳が載せられていて、冒頭の2行はこうなります。
〈幸福というものはたわいなくっていいものだ。
おれはいま土のなかの靄(もや)のような幸福につつまれている〉
原文は旧かな。読むと、まさかカエルがこんなことをいっていたとはと驚きます。声にだして読むと大変面白い1冊です。小学校低学年向き。
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