「月夜のこどもたち」(ジャニス=メイ=アドレー/文 モーリス=センダック/絵 岸田衿子/訳 講談社 1983)
疲れたお日様が、眠そうな山のむこうに沈むと、月がでます。あたたかな夜風が、みんなの髪の毛をゆらし、あとから、さやさやと吹いていきます。わたしたちはみんな裸足になって踊ります。草の上を、どこまでも──。
夏の夜、庭で遊ぶ子どもたちを詩的な文章でつづった絵本です。文章を引用してみましょう。
《わたしたちは とびはねます。
なんべんも なんべんも。
たかく、もっと たかく。
でも、だれも 月まで とどきません》
白黒とカラーの絵が交互にくる構成です。カラーの場面は、文章がなく、絵が見開きいっぱいにひろがっています。夏の夜の感じがよくでており、思わず見入ってしまいます。小学校低学年向き。
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