「ヤチのおにんぎょう」(C・センドレラ/文 グロリア・C・バイベ/絵 はせがわしろう/訳 ほるぷ出版 1978)
ヤチは、ブラジルの大きな森の奥のカクシンボという村に、お父さんとお母さんと一緒に住んでいました。トウモロコシの実に、黄色くなったトウモロコシの葉を着せた人形をもっていて、クルミンと名前をつけてとても可愛がっていました。ところが、ある日、家の手伝いをしないヤチに、お母さんがいいました。「そんなにママのいうことをきかないんならお人形を捨てますよ」。びっくりしたヤチは、クルミンを隠すため、毎朝水浴びをする川の岸辺に駆けていきました。
ヤチは友だちのカメの助言を聞き、岸辺に穴を掘って人形をかくします。その後、大雨の季節がきて、岸の様子が変わり、どこにクルミンを埋めたのかわからなくなってしまいます。が、カメに連れられて埋めた場所にいってみると──。
ブラジルの民話をもとにした絵本です。ページ数は16ページと短く、お話も可愛らしいです。絵はほどよく様式化され、最後のページには、クルミンがどんな人形だったのかが、わかるようにえがかれています。小学校低学年向き。
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