2012年1月27日金曜日

エミリーのぞう










「エミリーのぞう」(フィリパ・ピアス/文 ジョン・ローレンス/絵 猪熊葉子/訳 岩波書店 1989)

エミリーは、大きな牧場のすみっこにある小さな家に、お父さんとお母さんと一緒に住んでいました。牧場のそばには川が流れていました、お父さんはよく、「この牧場には木がありすぎる。少し切り倒したほうがいいんじゃないかな」といっていました。それから空っぽの物置をみて、「あんな役立たずの物置なんかこわしてしまおうじゃないか」ともいっていました。でも、エミリーは、「いつ、木だの物置だのがいるようになるかわからないわ」と、お父さんが当分のあいだ木を切ったり、物置をこわしたりしないよう約束させました。

ある日、お母さんと動物園にいったエミリーは、赤ちゃんゾウのジャンボと出会います。ジャンボはなぜか大きくならないので、動物園で置いておくことはできません。そこで、エミリーは飼育係に、ジャンボに家があげられるのよと話します──。

うちでゾウを飼うことになったエミリーのお話です。このあと、お母さんもエミリーの後押しをし、飼育係と話がついて、ジャンボがうちにやってくることになります。絵は、線画に薄塗りの、さし絵の正統派といったもの。ジャンボがうちにくることに、お母さんもお父さんも乗り気なのかうれしいところです。小学校中学年向き。

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