2012年1月17日火曜日

おかねもちとくつやさん












「おかねもちとくつやさん」(ラ・フォンテーヌ/文 ブライアン・ワイルドスミス/絵 わたなべしげお/訳 らくだ出版)

昔、あるところに、貧しいけれどほがらかな靴屋さんが住んでいました。靴屋さんは一日中歌をうたっていたので、店の前にはいつも子どもたちがあつまっていました。靴屋さんのとなりには、お金持ちが住んでいました。お金持ちは、毎晩寝ないでお金を数えていました。

さて、となりの靴屋さんの歌声がうるさくて寝られないお金持ちは、ある日いいことを思いつきます。靴屋さんにすぐくるように手紙を書き、やってきた靴屋さんに、金貨をひと袋あげたのです──。

ラ・フォンティーヌの寓話をもとにした絵本です。このあと、靴屋さんはもらった金貨が気になり、眠らないで、次つぎに隠し場所を変えるはめになります。仕事は手につかなくなり、歌もうたわなくなり、とうとう子どもたちもこなくなってしまうのですが…と、お話は続きます。絵はコラージュのような、にぎやかなもの。場面場面の意図がはっきりしている、ワイルドスミスの明快な作風が味わえます。小学校低学年向き。

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