2012年10月27日土曜日

ぼくのウサギ












「ぼくのウサギ」(イヴォンヌ・ヤハテンベルフ/作 野坂悦子/訳 講談社 2007)

アルノは、家のなかのものは、もうみんな絵に描いてしまいました。描いていないのは、ウサギの絵だけ。「ウサギくん、じっとしてて!」。大きな紙に一番きれいなサインペンをつかってウサギの絵を描こうとすると、ウサギはひょーんと窓から逃げだしてしまいました。

ウサギを追いかけて、アルノは庭やベンチをのぞいてみます。街にでて、イヌを連れた女の子に訊いても、「ウサギなんてみなかったわ」といわれてしまいます──。

絵は、クレパスで描いた絵をコラージュした、シンプルで洗練されたもの。ウサギをさがして、アルノはペットショップにいったり、丘にいったり、海岸にいったりします。丘にはたくさんのウサギがいるのですが、アルノのウサギはみつかりません。アルノは、ほかのウサギではなく、自分のウサギがいいのです。前の見返しにくらべて、後ろの見返しに絵が1枚増えているところが洒落ています。小学校低学年向き。

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