2012年10月20日土曜日

ゆきだるま












「ゆきだるま」(レイモンド・ブリッグズ/作 評論社 1978)

文字のない、コマ割りによる絵だけの絵本です。

朝、男の子が目をさますと、外は雪景色。さっそく、外にでて雪だるまをつくります。帽子をかぶせて、マフラーを巻き、ミカンを鼻に、石炭を目とボタンにして、さあ完成。そして夜。目をさました男の子が家のドアを開けると、雪だるまは帽子をとって挨拶をします──。

「スノーマン」というタイトルでも知られた絵本です。アニメーションにもなっています。絵は、おそらく色鉛筆でえがかれた、あたたかみのあるもの。雪だるまもあたたかそうにみえるのが不思議です。さて、このあと男の子は、雪だるまを家のあちこちに案内します。雪だるまはあたたかいものが苦手なので、ストーブではなく冷蔵庫にあたったりします。そして終盤、雪だるまは男の子を連れて空へと舞い上がります。冬のひと晩のできごとをえがいた美しい絵本です。レイモンド・ブリックスの作品はほかに、「サンタのなつやすみ」などがあります。小学校中学年向き。

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