2012年10月12日金曜日

北京(ぺきん)











北京(ぺきん)(于大武/作 文妹/訳 ポプラ社 2012)

おもに、清の時代の北京を中心に、街の真ん中をつらぬく中軸線に沿い、南から北にむかって街の様子をえがいた絵本です。副題は「中軸線上につくられたまち」

まず、北京の入口である永定門(えいていもん)からスタート。真っ直ぐ進んで、正陽門(せいようもん)に。正陽門の門前は、北京で一番にぎやかな場所だったそうで、たくさんのお店が並んでいます。正陽門の内側には、皇帝と皇后だけが御路(ぎょろ)が伸びており、その先が天安門。端門(たんもん)を通り、午門(ごもん)を通って紫禁城へ──。

絵は、端正で色鮮やかなもの。構図は斜め上からで、カメラが進んでいくように、中軸線の上をずっと進んでいきます。このあとは、皇帝一族の庭園である御花園(ぎょかえん)を通り、時代は現代になって、鳥の巣(北京国家体育場)と、水立方(北京国家水泳センター)をのぞみます。

本書は解説が充実しています。本文では触れなかった正陽門の門前のお店が、ひとつひとつ紹介されます。建物はわかりやすく色分けされ、それぞれ名称が記されます。大変見所の多い知識絵本です。小学校高学年向き。

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