「とうさんおはなしして」(アーノルド・ローベル/作 三木 卓/訳 文化出版局 1987)
ベッドに入ったネズミの男の子たちが、父さんネズミにいいました。「お願い、お話をひとつしてよ」。すると、父さんネズミがいいました。「お話が終わったらすぐねんねするって約束するなら、ひとりにひとつずつ、ぜんぶで7つもお話をしてあげよう」。「しますとも、しますとも」と、子どもたちはいいました。
父さんネズミが最初にしたのは、「ねがいごとのいど」というお話。あるとき、願いごとをかなえてくれる井戸をみつけた女の子は、井戸にお金を投げこみました。すると、井戸が「痛いよ!」といいました。次の日も、その次の日も女の子は井戸にお金を投げこみました。でも、そのたびに井戸は「痛いよ!」と返事をするばかり。これじゃ、あたしの願いなんか絶対かないっこないわと、女の子は悲しみましたが、走って家に帰ると、ベッドから枕をとりあげて──。
「がまくんとかえるくん」シリーズで高名な、アーノルド・ローベルによる絵本です。短いお話が7つおさめられています。収録作は以下の通り。
「ねがいごとの いど」
「くもと こども」
「のっぽくん ちびくん」
「ねずみと かぜ」
「だいりょこう」
「ズボンつり」
「おふろ」
お話は、どれもナンセンスでユーモラスなものばかりです。小学校低学年向き。
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