「まっくろネリノ」(ヘルガ=ガルラー/作 矢川澄子/訳 偕成社 1973)
ネリノは、家族のなかでひとりだけ真っ黒です。きれいな色をした兄さんたちは、ネリノと遊んでくれません。だから、ネリノはいつもひとりぼっちでじっとしていました。
ところが、ある日、兄さんたちが行方不明になってしまいます。あちこち探すと、兄さんたちはカゴに入れられていました。あんまりきれいなので、捕まってしまったのです。ネリノは夜になるのを待って、兄さんたちを助けにいきます。
本文はネリノの1人称。黒地にパステルでえがかれたシンプルな絵な絵が印象的です。
「よる みんなが ねむってからも、
ぼくは ひとりきりで きの てっぺんで、
かなしいなあって かんがえてるんだ」
という場面に、ネリノのさびしい気持ちがよくあらわれています。小学校低学年向き。
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