2013年5月19日日曜日
つるにょうぼう
「つるにょうぼう」(矢川澄子/再話 赤羽末吉/絵 福音館書店 1979)
よ平という貧しいひとり暮らしの若者がいました。冬のはじめのある日、ふいにばさばさと音がして、どこからか一羽のツルが舞い降りてきました。翼に矢を受けて、苦しそうにしているツルを、よ平はていねいに介抱してやりました。
その夜、よ平の家の戸をたたく者があります。戸を開けると、ひとりの美しい娘が立っています。「女房にしてください」という娘を、よ平は家に入れるのですが──。
日本の民話「鶴の恩返し」をもとにした絵本です。このあと、女房がきたので、よ平の家の貧しさはいっそうつのります。そこで、女房はよ平にのぞき見しないようにお願いし、部屋にこもって上等のはたを織ります。2人はしばらく暮らしますが、冬はまだまだ続き、女房はもう一度はたを織ります。もうこれきりと思っていたところ、となりの男にうながされ、よ平はお金のことばかり考えるようになってしまいます。そんなよ平のために、女房はもう一度はたを織ろうとするのですが──と、お話は続きます。赤羽末吉さんの絵は、北国の感じをみごとにだしています。小学校低学年向き。
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