2013年5月10日金曜日
あめあめふれふれもっとふれ
「あめあめふれふれもっとふれ」(シャーリー・モーガン/文 エドワード・アーディゾーニ/絵 なかがわちひろ/訳 のら書店 2005)
もう3日のあいだ、雨は降り続けていました。男の子は雨をみつめてため息をつきました。黄色いレインコートを着て、消防士みたいに大きくて格好いい長靴をはいて外にでたいなあ。女の子も雨をみてため息をつきました。青いレインコートを着て、赤い、つやつやの長靴をはいて、外にでたいなあ。でも、きっと、お母さんがだめというに決まってる。だから、男の子も女の子も外にでたいとはいいませんでした。
3日のあいだ、男の子と女の子は家のなかでできる遊びはみんなやってしまいました。窓辺に立って、外をぼんやりみているほかに、なんにもすることがないのです──。
雨が降り続き、退屈している男の子と女の子をえがいた読物絵本です。絵を描いたエドワード・アーディゾーニは、「チムとゆうかんなせんちょうさん」の作者として高名です。さて、このあと、女の子は庭に雨が降って喜んでいる隣のおばさんになりたいなあと思います。男の子は、雨のなか新聞を配達しているお兄さんになりたいなあと思います。通りをゆく車をながめたり、ミミズを食べる小鳥や、その小鳥をねらうネコや、そのネコを追いかけるイヌをながめているあいだに、雨は小降りになってきます。小学校中学年向き。
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