2012年2月10日金曜日

みどりいろのバス












「みどりいろのバス」(ジョン・シャロン/作 こだまともこ/訳 ほるぷ出版 1979)

緑色のバスは、もう年をとってくたびれていたので、あまりはたらくことはできませんでした。運転手の府レッドさんと車掌のチャールズさんは、森のなかに緑色のバスを捨ててしまいました。でも、しばらくすると、ジェーンとスティーブンという2人の子どもがやってきて、緑色のバスをみつけました。「やあ、これは素敵なうちになりそうだよ」と、2人は座席をベッドにつくり変えたり、窓にきれいなカーテンをかけたりしました。

ある日、背の高い男がやってきて、「わしの森にバスをとめるとはけしからんぞ」と、2人は追い出されてしまいます。緑色のバスをどうやってうごかそうかと思っていると、ちょうど垣根のむこうから、おじいさん馬がひょっこり顔をだし、「わたしでよかったら手伝ってあげるよ」といってくれます。そこで、馬がバスを引き、みんなそろって出発します。

絵は、線画に水彩で着色した、柔らかい印象のもの。このあと、緑色のバスとその一行は、火事の市役所から市長さんを助けたり、楽団を乗せて走ったり、坂道をものすごいスピードで走って海に落ちたりします。さまざまな出来事はどこまでも楽天的で、読んでいると自分も緑色のバスと一緒に旅をしているような気分になります。小学校低学年向き。

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