「さむがりやのサンタ」(レイモンド・ブリッグズ/作 すがはらひろくに/訳 福音館書店 1974)
12月24日、「やれやれ、またクリスマスか!」といいながら起きだしたサンタは、トナカイにエサをあげ、紅茶を飲み、着替え、朝ごはんを食べると、プレゼントでいっぱいにしたソリを引いて、子どもたちにプレゼントを届ける旅にでます。
漫画風にコマ割りされた絵本です。レイモンド・ブリッグズのえがくサンタは、いささか不平が多いのが特徴です。「煙突なんてなけりゃいいのに!」といいながら煙突に入って煤だらけになり、用意された飲みものをみて、「なんだ、ジュースか」とぼやきます。おかげで、人間味のある、親しみやすいサンタになっています。サンタのクリスマスのすごしかたが、細かいところまで注意深くえがかれていて、ほんとうにサンタはこんな風に暮らしているのではないかと思ってしまいます。続編に、サンタの夏のすごしかたをえがいた、「サンタのなつやすみ」があります。小学校中学年向き。
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