「あるひうちゅうで」(きたむらさとし/作 佑学社 1991)
ある日、宇宙で迷子になった〈ぼく〉は、白い雲と青い海につつまれた惑星に降りてみました。不思議なかたちが広がっている星の上をどこまでもいくと、野原に動物みたいなものをみつけました。補虫網をもったその動物に笑いかけると、その動物も笑いました。
動物と友だちになった〈ぼく〉は暗くなるまで一緒に遊び、帰りはUFOに乗って、ほかの星に寄り道してから、友だちを家に送ります──。
宇宙人の〈ぼく〉の視点でえがかれたユニークな絵本です。動物というのは、男の子のこと。〈ぼく〉の視点でえがかれているため、〈ぼく〉の絵はまったくありません。絵は、漫画風にディフォルメされた、でも密度がある叙情的なもの。読み終わると、なんだかはるばるとした気分になる一冊です。小学校低学年向き。
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