「こぐまのくまくん」(E.H.ミナリック/文 モーリス・センダック/絵 まつおかきょうこ/訳 福音館書店 1980)
雪の降ったある日、くまくんは母さんぐまに、「寒いよう。ぼく、なにか着るものがほしい」といいました。そこで、母さんぐまはくまくんに、帽子をこしらえてあげました。
ところが、外にでたくまくんは、すぐもどってきてしまいます。「寒いよう。ぼく、なにか着るものがほしい」というので、母さんぐまはくまくんにオーバーをこしらえてやねのですが──。
「こぐまのくまくん」シリーズの一冊です。本書にはお話が4つ入っていて、シリーズはぜんぶで5巻あります。「かいじゅうたちのいるところ」の作者として高名なセンダックは、本書でも、じつに存在感のあるくまくんと母さんぐまを描いています。さて、外にでたくまくんは、すぐにまたもどってきて「寒いよう」と母さんぐまに訴えます。母さんぐまは、こんどはズボンをこしらえてあげるのですが、それでもくまくんは着るものがほしいというのをやめません。「この上なにがほしいの?」「毛皮のマントがほしい」。そこで、母さんぐまは──と、お話は続きます。愛情深い母さんぐまと、ナンセンス味のあるストーリーが楽しい作品です。小学校低学年向き。
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