2013年4月24日水曜日
赤ひげのとしがみさま
「赤ひげのとしがみさま」(ファリード・ファルジャーム/再話 ミーム・アザード/再話 ファルシード・メスガーリ/絵 さくらだまさこ/訳 いのくまようこ/訳 ほるぷ出版 1984)
昔、赤い髪の毛と赤いひげの、としがみさまがいました。としがみさまは、毎年春になると町へやってきました。町の門の外側には、小さな庭があり、春になると、薄桃色や白の花が咲き、おいしい果物がたくさんなりました。この庭のもち主のおばあさんは、としがみさまが大好きでした。毎年、春の最初の日がくると、おばあさんは日が昇るまえに起きだし、としがみさまを迎える準備をはじめました。
おばあさんは、きれいな絹の敷物をベランダに敷きます。ベランダの前の庭に水をまき、池の噴水をだし、水が花や草にかかるようにしてやります。そして、銀色のふち飾りのついた鏡を敷物の上に置きます──。
作者はイランのひと。文章はタテ書き。絵は、コラージュで表現されています。イランにも、としがみ(年神)さまを迎える風俗があるのでしょうか。このあと、おばあさんはきれいに化粧をし、Sの頭文字がつく品物を7つお盆にのせ、それを敷物の上に置きます。それから、その横に、7種類のお菓子を入れたガラスの入れものを置いて、としがみさまを待つのですが、おばあさんは居眠りしてしまい──と、お話は続きます。小学校低学年向き。
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