2013年4月10日水曜日
このフクロウったら! このブタったら!
「このフクロウったら! このブタったら!」(アーノルド・ローベル/作 エイドリアン・ローベル/彩色 アーサー・ビナード/訳詩 長崎出版 2013)
ピアニストのフクロウ、花の大好きなフクロウ、金持ちのフクロウ、それから尻尾の曲がっていないブタ、ロケットに乗ったブタ、ハリケーンが吹くとおでかけするブタなどなど──。さまざまなフクロウやブタが登場する絵本です。それぞれのフクロウやブタには、絵がつけられ、詩がつけられています。アーサー・ビナードさんによる訳詩は、語呂のそろった愉快なもの。ひとつ引用してみましょう。
《このフクロウったら あめだま なめる
なめはじめると「うめぇぇぇ!」とほめる
ほめると くちから ぽろりと おちる
ゆかの なめかけ あめだま ふえる》
巻末の、「この本が生まれるまで」によれば、この作品は作者であるアーノルド・ローベルの死後、発見されたものだとのこと。本書は、その作品に娘のエイドリアン・ローベルが彩色をほどこしたもの。エイドリアン・ローベルは、「はみでてもいいんだよ」と、子どものころに父から教わったことを思い浮かべながら色を塗ったということです。その色づかいは柔らかで明るく、作品を盛り上げています。小学校低学年向き。
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