「まあちゃんのながいかみ」(たかどのほうこ/作 福音館書店 1995)
はあちゃんと、みいちゃんは長い髪が自慢です。でも、まあちゃんの髪は短いおかっぱです。はあちゃんと、みいちゃんが、背中がぜんぶかくれるくらい髪をのばす、というのを聞いたまあちゃんは、「あたしなんかね、もっとずっとのばすんだからね」といいます。どれくらいのばすかというと──。
橋の上からお下げをたらして魚が釣れるくらい、お下げのロープをびゅーんととばして、牛を捕まえられるくらい、からだに巻けば、そとで寝られるくらい、右のお下げと左のお下げをぴーんと張って木に結べば、うちじゅうの洗濯ものをいっぺんに干せるくらい──。
はあちゃん、みいちゃん、まあちゃんの3人が話す場面はモノクロ、まあちゃんが長い髪について話すところはカラーになります。また、まあちゃんが長い髪について話すところは、しばしば本がタテになります。女の子の話ですが、お話会で読んでみると、その奇想天外ぶりに男の子もよろこびます。まあちゃんの途方もない空想が楽しい一冊です。小学校低学年向き。
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