「だんごだんごどこいった」(大江ちさと/文 大田大八/絵 トモ企画 1988)
あるところに、じいさまとばあさまがいました。あるとき、庭はきをしていたじいさまは、1本の稲の穂をみつけました。ばあさまがその稲穂を石臼でひいて粉にし、じいさまがふるいで振るい、2人は団子を3つつくりました。>
さて、できた団子をじいさまがひとつ、ばあさまがひとつ食べ、最後のひとつを互いに譲りあっていたところ、団子はころころ転がって、ネズミの穴に入ってしまいます。そこで、じいさまは団子をさがしに、ネズミの穴に入っていきます──。
おそらく、日本の民話をもとにした絵本です。絵を描いた太田大八さんは、「やまなしもぎ」の作者として高名。文章は民話調で、2人が団子をつくる場面はこんな風です。
《二つにすれば ちっと大きすぎ
四つにすれば ちっと小さすぎ
しょうねえ、とおもって 三つにしましたと。》
さて、このあとネズミの穴に入ったじいさまは、そこで地蔵さまに出会います。団子のことをたずねると、地蔵さまは「ころげてきたども おれ くうでしもうだでや」とこたえます。そして、じいさまにあやまった地蔵さまは、ある提案をもちかけます──。「おむすびころりん」のような話かと思ったら、突然地蔵さまがでてくる愉快なお話です。小学校低学年向き。
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