「ねこさんこんにちは」(沼野正子/作 福音館書店 1990)
ヒロくんのうちには、ギンとミーモとチーモの3匹のネコが暮らしています。食べものは、朝と夕方、1日2回あげています。ヒロくんのお母さんがごはんのしたくをするころになると、3匹とも、どこにいても飛んで帰ってきます。いつも、同じ場所で、同じくらいの時間に食べたがります。
ネコはたいていきれい好きで、食べたあとや、雨に濡れたあとなど、お気に入りの場所で毛づくろいをします。それから、お客がきたときなど、なんとなく気持ちが落ち着かないときにも毛づくろいをします──。
ネコの習性をえがいた絵本です。絵は、おそらく色鉛筆でえがかれたもの。ネコのやりそうなことをユーモラスにえがいています。ネコの習性の説明はまだまだ続き、尻尾を上げながらまつわりつくのは、「お帰りなさーい。うれしいな」という気持ち。口をあけて声をださずに「ニャオ」のかたちは、「あなたをとても好きですよ」という気持ち。道で出会っても知らんぷりしていってしまうことがあるのは、ネコなりの訳があるのかも…。ネコを飼ったことがあるひとなら、ヒザを打つことうけあいの一冊です。小学校中学年向き。
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