2012年9月19日水曜日

せみとりめいじん












「せみとりめいじん」(かみやしん/作 奥本大三郎/監修 福音館書店 2001)

まだセミをとったことのない、てっちゃんは、セミとり名人のごんちゃんに、セミのとりかたを教えてもらいました。「セミとり網は小さくて、獲物がつるんと入らなくちゃだめなんだ」「そんなのどこで売ってるの」「なにいってるんだ。自分でつくるんだよ。ビニール袋でね」

桜の木は樹液が甘くて、セミは大好きなんだ。セミは目がいい。網は低くもって近づく。そして、あちこち振り回さない。もし途中でセミが鳴きやんだら、そのままうごくな。次に鳴きはじめるまでちょっと待て──。

タイトル通り、セミとりについてえがかれた一冊です。絵は、おそらく色鉛筆と水彩でえがかれたもの。「網は少し上のほうからセミの頭にかぶせるようにするのがこつ」「網に入って鳴き騒ぐオスは、早く静かにさせよう。仲間が警戒するから羽をつかんで落ち着かせるんだ」といった、ごんちゃんのアドバイスは非常に具体的。はたして、てっちゃんはセミをとることができるでしょうか…。巻末に載せられた、「セミを採ろう」という奥本大三郎さんの文章も味わいがあります。小学校低学年向き。

0 件のコメント:

コメントを投稿