「ヌードル」(マンロー・リーフ/文 ルドウィッヒ・ベーメルマンス/絵 福本友美子/訳 岩波書店 2003)
ヌードルは、庭に穴を掘っていました。鼻の先から尻尾までがこんなに長くて、頭のてっぺんから足までがこんなに短いヌードルには、穴掘りはけっこう大変でした。骨の匂いを嗅ぎつけたヌードルは、どんどん穴を掘り、ついに骨をみつけました。鼻先で骨にふれながら、ヌードルは大きな声で、「ぼくのからだがこんなかたちじゃなかったらいいのになあ。そうしたら、この骨だってもっと楽に掘りだせるのに」といいました。
ヌードルが骨を丸ごと掘りだして外にでると、小鳥みたいな羽根のはえた白い犬がいます。それは犬の妖精でした。じつは、ヌードルが掘りだしたのは、願いのかなう骨だったのです。「どんな大きさで、どんなかたちがよろしいの?」と、犬の妖精はいうのですが──。
「はなのすきなうし」などで高名なマンロー・リーフと、「げんきなマドレーヌ」(ルドウィッヒ・ベーメルマンス/作 瀬田貞二/訳 福音館書店 1972)などのマドレーヌ・シリーズで高名なベーメルマンスによる絵本です。ベーメルマンスのさっと描いたような絵が、とても魅力があります。このあと、犬の妖精にしばしの猶予をもらったヌードルは、動物園にいき、シマウマ、カバ、ダチョウ、キリンの意見を聞きいてまわります。少し長めの絵本ですが、最後まで楽しく読むことができるでしょう。小学校低学年向き。
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