「もうぜったいうさちゃんってよばないで」(G.ソロタレフ/作 すえまつひみこ/訳 リブリオ出版 2000)
あるところに、「うさちゃん」と呼ばれている子ウサギがいました。ほんとうの名前は、ジャン・ニンジンスキーといいましたが、だれもその名前で呼んではくれません。おじいさんに相談してみると、「わしら大人からみると、子どもはみんな小さくて、そりゃあかわいいもんじゃ、大きくなれば、うさちゃんじゃなくて、うささんとかジャンとか呼ばれるようになろうて」と、おじいさんはいいました。
おじいさんにこういわれたものの、ジャンは納得ができません。どうすれば、「うさちゃん」と呼ばれないようになるのか考えたすえ、「世界一のものすごいワルのウサギになればいいんだ」とひらめきます。そこで、銀行強盗をするのですが、警察につかまり、刑務所に入れられてしまいます。
「うさちゃん」と呼ばれたくなかった子ウサギのお話です。絵は、漫画風のユーモラスなもの。お話はこのあと、刑務所で出会ったちびのジムと一緒に、ジャンは刑務所を脱走して…と続きます。奇想天外なストーリーが楽しい一冊です。小学校低学年向き。
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