
「おとうさんおかえり」(マーガレット・ワイズ・ブラウン/文 スティーヴン・サヴェッジ/絵 さくまゆみこ/訳 ブロンズ新社 2011)
〈よるに なりました。 おとうさんたちが かえってきますよ。
さかなの おとうさんは、
さらさら ながれる
かわを およいで、
こどもたちの ところに
かえってきます。
てんとうむしの おとうさんは、ぶーんと とんで、
たおれた きの したに いる
こどもたちの ところに かえってきます。〉
タイトル通り、お父さんが帰ってくるところを描いた絵本です。このあと、ウサギ、クモ、イヌ、小鳥、カタツムリ、ブタ、そして船乗りのお父さんが帰ってきます。途中、ライオンもあらわれますが、「ライオンのお父さんはひとりで暮らしています。だから、自分のところに帰ってきます」と書かれているのが、なにやら可笑しいです。
この絵本は、マーガレット・ワイズ・ブラウンの遺稿に、スティーヴン・サヴェッジが絵をつけたもの。色も形も、シンプルで鮮やかな、厚塗りのような画風は、リノリウム版画という手法で描かれたものだそうです。冒頭に、なぜ船がえがかれているのかが、最後にわかる仕掛けになっています。小学校低学年向き。
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