2013年6月11日火曜日
7日だけのローリー
「7日だけのローリー」(片山健/作 学研マーケティング 2007)
ある朝、家の前にみたことのないイヌがいました。お父さんとぼくは、だれかこのイヌを知っているひとがいないか、イヌを連れて家の周りをまわってみました。でも、知っているひとはいませんでした。
〈ぼく〉のうちで一週間、イヌの世話をすることになります。一週間たっても飼い主があらわれなければ、保健所に連れていきます。イヌは、通るひとにみえるように、うちの前にある空き家の軒下を借りて、そこにつないでおきます。近所のひとたちが、インターネットで知らせたり、ポスターをつくってあちこちに貼ったりしてくれます――。
7日間だけ迷子イヌの世話をすることになった男の子のお話です。片山健さんは、「タンゲくん」や「むぎばたけ」などをえがいたひと。にじみを生かした、それでいてにごりのない、にぎやかな水彩をえがきます。さて、イヌの世話をはじめて3日目、〈ぼく〉は散歩の途中、女のひとにイヌの名前を訊かれて黙ってしまいます。そこで、お母さんと相談し、ローリーという、お母さんの好きな歌手の名前を内緒でつけることにします。でも、4日たっても、5日たっても飼い主はあらわれず――と、お話は続きます。小学校低学年向き。
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