「エドワルド せかいでいちばんおぞましいおとこのこ」(ジョン・バーニンガム/作 千葉茂樹/訳 ほるぷ出版 2006)
エドワルドはどこにでもいる普通の男の子です。でも、ときどきものをけっとばすと、大人にこういわれます。「乱暴者のエドワルド、おまえはいつでもけっとばしてる。世界中のだれよりも乱暴者のエドワルド」 すると、エドワルドはますます乱暴に。
小さい子に意地悪すると、「世界中のだれよりも意地悪」。
猫をみつけて追いかけると、「世界中のだれよりも野蛮」。
部屋を散らかしていると、「世界中のだれよりもだらしない」。
ついにはみんなに、「世界中のだれよりもおぞましい子どもじゃないか!」
ところが、ある日、エドワルドがけっとばした植木鉢が、柔らかい地面に着地すると、こういわれます。「なるほど、花壇をつくるんだね。素晴らしいじゃないか」。花を育てるのがうまかったエドワルドは、みんなに呼ばれて庭の手入れを頼まれるように──。
本書はエセー風の絵本。つぎからつぎへと、いろんなな例を挙げていきます。後半は、前半と同じことをしても、すべてうまくいくようになるのですが、ずいぶん強引にうまくいかせるところもあって、そこが笑いを誘います。また、数々の例を挙げたのちの結論にはほれぼれします。小学校低学年向き。
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