2014年1月28日火曜日

コールデコット賞リスト

リストは、「賞をとった子どもの本」(ルース・アレン/著 こだまともこ/監訳 熊谷淳子/訳 本間裕子/訳 玉川大学出版部 2009)からの引き写しです。
ただ、以下の点がちがいます。

・原書の出版社名は記述しない。
・日本語訳がある場合は原則としてそちらだけを記す。

1982
クリス・バン・オールズバーグ 「ジュマンジ」 へんみまさお/訳 ほるぷ出版

オナー
Stephen GAMMELL 「Where the Buffaloes Begin」 text by Olaf BAKER

アニータ・ローベル 「ABCのおかいもの」 アーノルド・ローベル/文 偕成社編集部/訳 偕成社

Alice & Martin PROVENSEN 「A visit to William Blake’s Inn:Poems for Innocent and Experienced Travelers」 text by Nancy WILLARD

モーリス・センダック 「まどのそとのそのまたむこう」 わきあきこ/訳 福音館書店

1981
アーノルド・ローベル 「ローベルおじいさんのどうぶつものがたり」 三木卓/訳 文化出版局

オナー
Molly BANG 「The Grey Lady and the Strawberry Snatcher」

Dnald CREWS 「Truck」

Joseph LOW 「Mice Twice」

Ilse PLUME 「The Bremen──Town Musicians」

1980
バーバラ・クーニー 「にぐるまひいて」 ドナルド・ホール/文 もぎかずこ/訳 ほるぷ出版

オナー
クリス・バン・オールスバーグ 「魔術師ガザージ氏の庭で」 へんみまさお/訳 ほるぷ出版
「魔術師アブドゥル・ガザツィの庭園」 村上春樹/訳 あすなろ書房

レイチェル・イザドラ 「ベンのトランペット」 谷川俊太郎/訳 あかね書房

ユリ・シュルヴィッツ 「たからもの」 安藤紀子/訳 偕成社

1979
ポール・ゴーブル 「野うまになったむすめ」 じんぐうてるお/訳 ほるぷ出版

オナー
ドナルド・クリューズ 「はしれ!かもつれっしゃたちのぎょうれつ」 たむらりゅういち/訳 評論社

Peter PARNALL 「The Way to Start a Day」 text by Byrd BAYLOR

1978
ピーター・スピアー 「ノアのはこ船」 松川真弓/訳 評論社

オナー
デビッド・マコーレイ 「キャッスル──古城に秘められた歴史をさぐる」 相敷真次郎/訳 岩波書店

マーゴット・ツェマック 「ありがたいこってす!──ユダヤの民話から」 わたなべしげお/訳 童話館出版

1977
ディロン夫妻 「絵本アフリカの人びと──26部族のくらし」 マスグローブ/文 西江雅之/訳

オナー
M・B・ゴフスタイン 「おばあちゃんの魚つり」 落合恵子/訳 アテネ書房

Nonny HOGROGIAN 「The Contest」

Beverly Brodsky McDERMOTT 「The Golem:a Jewish Legend」

Peter PARNALL 「Hawk,I’m Your Brother」 text by Byrd BAYLOR

ウィリアム・スタイグ 「ものいうほね」 せたていじ/訳 評論社

1976
レオ・ディロン,ダイアン・ディロン 「どうしてカはみみのそばでぶんぶんいうの?──西アフリカの民話より」 ヴェルナ・アールデマ/文 やぎたよしこ/訳 ほるぷ出版

オナー
トミー・デ・パオラ 「まほうつかいのノナばあさん」 ゆあさふみえ/訳 ほるぷ出版

Peter PARNALL 「The Desert is Theirs」 text by Byrd BAYLOR

1975
ジェラルド・マクダーモット 「太陽へとぶ矢──インディアンにつたわるおはなし」 じんぐうてるお/訳 ほるぷ出版

Tom FEELINGS 「Jambo Means Hello:Swahili Alphabet Book」

1974
マーゴット・ツェマック 「ダフィと小鬼──イギリス・コーンウォール地方の民話」 ハーヴ・ツェマック/再話 木庭茂夫/訳 富山房

オナー
スーザン・ジェファーズ 「のんきなかりゅうど──マザー・グースのうた」 清水真砂子/訳 アリス館牧神社

デビッド・マコーレイ 「カテドラル──最も美しい大聖堂のできあがるまで」 飯田喜四郎/訳 岩波書店

1973
Blair Lent 「The Funny Little Woman」 retold Arlene MOSEL

オナー
Tom BAHTI 「When Clay Sings」 text by Byrd BAYLOR

Leonard BASKIN 「Hosie’s Alphabet」 text by Hosea,Tobias and Lisa BASKIN

「白雪姫と七人の小人たち」 グリム/原作 八木田宣子/訳 富山房
 
ジェラルド・マクダーモット 「アナンシと6ぴきのむすこ──アフリカ民話より」 しろたのぼる/訳 ほるぷ出版

1972
ナニー・ホグロギアン 「きょうはよいてんき」 あしのあき/訳 ほるぷ出版

オナー
Janina DOMANSKA 「If All the Sea Were One Sea」

Tom FEELINGS 「Moja Means One:A Swahili Counting Book」 text by Muriel FEELINGS

アーノルド・ローベル 「よるのきらいなヒルディリド」 チェリ・デュラン・ライマン/文 渡辺茂男/訳 富山房

1971
ゲイル・E・ヘイリー 「おはなしおはなし──アフリカ民話より」 あしのあき/訳 ほるぷ出版

オナー
ブレア・レント 「おこった月」 ウィリアム・スリーター/再話 晴海耕平/訳 童話館出版

アーノルド・ローベル 「ふたりはともだち」 三木卓/訳 文化出版局

モーリス・センダック 「まよなかのだいどころ」 じんぐうてるお/訳 富山房

1970
ウィリアム・スタイグ 「ロバのシルベスターとまほうの小石」 せたていじ/訳 評論社

オナー
キーツ 「ピーターのめがね」 きじまはじめ/訳 偕成社

レオ・レオニ 「アレクサンダとぜんまいねずみ──ともだちをみつけたねずみのはなし」 谷川俊太郎/訳 好学社

Robert Andrew PARKER 「Pop Corn & Ma Goodness」 text by Edna Mitchell PRESTON

Brinton TURKLE 「Thy Friend,Obadiah」

マーゴット・ツェマック 「はんじさん──しょうしんしょうめいうそのおはなし」 ハーヴ・ツェマック/文 こばしげお/訳 富山房

1969
ユリー・シュルヴィッツ 「空とぶ船と世界一のばか──ロシアのむかしばなし」 アーサー・ランサム/文 神宮輝夫/訳 岩波書店

オナー
ブレア・レント 「たいようとつきはなぜそらにあるの?──アフリカの民話より」 エルフィンストーン・ディレル/文 岸野淳子/訳 ほるぷ出版社

1968
レオ・レオニ 「フレデリック──ちょっとかわったねずみのはなし」 谷川俊太郎/訳 好学社

オナー
やしまたろう 「海浜物語」(原作) 白泉社

Ed YOUNG 「The Emperor and the Kite」 text by Jone YOLEN

1967
エヴァリン・ネス 「へんてこりんなサムとねこ」 猪熊葉子/訳 佑学社

オナー
Ed EMBERLEY 「Drummer Hoff」 adapted by Barbara EMBERLEY

1966
Nonny HOGROGIAN 「Always Room for One More」 text by Sorche NIC LEODHAS

オナー
Roger DUVOISIN 「Hide and Seek Fog」 text by Aluin TRESSELT

マリー・ホール・エッツ 「あるあさぼくは…」 まさきるりこ/訳 ペンギン社

Evaline NESS 「Tom Tit Tot」

1965
ベニ・モントレソール 「ともだちつれてよろしいですか」 ベアトリス・シェンク・ド・レーニエ/文 わたなべしげお/訳 童話館出版

オナー
Morvin BILECK 「Rain Makes Applesauce」 text by Julian SCHEER

Blair Lent 「The Wave」 text by Margaret HODGES

エバリン・ネス 「ポケットのたからもの」 レベッカ・コーディル/文 三木卓/訳 リブリオ出版

1964
モーリス・センダック 「かいじゅうたちのいるところ」 じんぐうてるお/訳 富山房

オナー
レオ・レオニ 「スイミー──ちいさなかしこいさかなのはなし」 谷川俊太郎/訳 好学社

Evaline NESS 「All in the Morning Early」 text by Sorche NIC LEODHAS

Philip REED 「Mother Goose and Nursery Rhymes」

1963
エズラ・ジャック・キーツ 「ゆきのひ」 木島始/訳 偕成社

オナー
Bernarda BRYSON 「The Sun is a Golden Earring」 text by Natalia M.BELTING

モーリス・センダック 「うさぎさんてつだってほしいの」 シャーロット・ゾロトウ/文 こだまともこ/訳 富山房

1962
マーシャ・ブラウン 「むかし、ねずみが…──インドに古くから伝わるおはなしより」 晴海耕平/訳 童話館出版
「あるひねずみが…──インドのむかしがたり」 やぎたよしこ/訳 富山房

オナー
アドリエンヌ・アダムス 「ぼくたちとたいよう」 アリス・E・グッディ/文 友田早苗/訳 文化出版局

モーリス・センダック 「おじいちゃんとおばあちゃん」 E・H・ミナリック/文 松岡享子/訳 福音館書店

ピーター・スピア 「きつねのとうさんごちそうとった」 松川真弓/訳 評論社

1961
Nicolas SIDJAKOV 「Baboushka and the Three King」 text by Ruth ROBBINS

オナー
レオ・レオニ 「ひとあしひとあし──なんでもはかれるしゃくとりむしのはなし」 谷川俊太郎/訳 好学社

1960
マリー・ホール・エッツ 「クリスマスまであと九日」 マリー・ホール・エッツ、アウロラ・ラバスティダ/文 たなべいすず/訳 富山房

オナー
Adrienne ADAMS 「House from the Sea」 text by Alice E.EOUDEY

モーリス・センダック 「月夜のこどもたち」 ジャニス・メイ・アドレー/文 岸田衿子/訳 講談社

1959
バーバラ・クニー 「チャンティクリアときつね」 ジェフリー・チョーサー/原作 ひらのけいいち/訳 ほるぷ出版

オナー
Antonio FRASCONI 「The House that Jack Builts」

モーリス・センダック 「そんなときなんていう?」 セシル・ジョスリン/文 たにかわしゅんたろう/訳 岩波書店

やしまたろう 「あまがさ」 福音館書店

1958
ロバート・マックロスキー 「すばらしいとき」 わたなべしげお/訳 福音館書店

オナー
ドン・フリーマン 「とんでとんでサンフランシスコ」 やましたはるお/訳 BL出版

Paul GALDONE 「Anatole and the Cat」 text by Eve TITUS

1957
マーク・シーモント 「木はいいなあ」 ジャニス・メイ・ユードリイ/文 さいおんじさちこ/訳 岩波書店

オナー James DAVGHERTY 「Gillespie and the Guards」 text by Benjamin ELKIN

マリー・ホール・エッツ 「ペニーさんと動物家族」 松岡享子/訳 徳間書店

ポール・ガルドン 「ねずみのとうさんアナトール」 イブ・タイタス/文 晴海耕平/訳 童話館出版

William Pène Du Bois 「Lion」

ターシャ・テューダー/著 「ターシャのかずのほん 1はいち」
 ないとうりえこ/訳 メディアファクトリー

1956
フョードル・ロジャンコフスキー 「かえるのだんなのけっこんしき」 ジョン・ラングスタッフ/再話 さくまゆみこ/訳 光村教育図書

オナー
マリー・ホール・エッツ 「わたしとあそんで」 与田準一/訳 岩波書店

やしまたろう 「からすたろう」 偕成社

1955
マーシャ・ブラウン 「シンデレラ──ちいさいガラスくつのはなし」 まつのまさこ/訳 福音館書店

オナー
Marguerite DE ANGELI 「Book of Nursery and Mother Goose Rhymes」

ティボル・ゲルゲイ 「コウノトリのおはなし」 マーガレット・ワイズ・ブラウン/文 長崎出版

Helen SEWELL 「The Thanksgiving」 text by Alice DALGLIESH

1954
ルドウィッヒ・ベーメルマンス 「マドレーヌといぬ」 瀬田貞二/訳 福音館書店

オナー
エイブ・バーンバウム 「みどりの目」 ほしかわなつよ/訳 童話館出版

マーシャ・ブラウン 「スズの兵隊」 アンデルセン/文 光吉夏弥/訳 岩波書店

Jean CHARLOT 「When will the World Be Mine?」 text by miriam SCHLEIN

ロバート・マックロスキー 「ジョニーのかたやきパン」 ルース・ソーヤ/文 こみやゆう/訳 岩波書店 (「ころりんケーキほーい!」 やまだじゅんいち/訳 ポプラ社)


モーリス・センダック 「うちがいっけんあったとさ」 R・クラウス/文 わたなべしげお/訳 岩波書店

1953
リンド・ハワード 「おおきくなりすぎたくま」 渡辺茂男/訳 ほるぷ出版

オナー
マーシャ・ブラウン 「長ぐつをはいたネコ」 ペロー/作 光吉夏弥/訳 岩波書店

Fritz EICHENBERG 「Ape in a Cape:An Alphabet of Odd Animals」

マーガレット・ブロイ・グレアム 「あらしのひ」 シャーロット・ゾロトウ/文 まついるりこ/訳 ほるぷ出版

Juliet KEPES 「Five Little Monkeys」

ロバート・マックロスキー 「海べのあさ」 石井桃子/訳 岩波書店

1952
ニコラス 「みつけたものとさわったもの」 ウィル/文 晴海耕平/訳 童話館出版

オナー
Marcia BROWN 「Skipper John’s Cook」

マリー・ホール・エッツ 「ねずみのウーくん──いぬとねことねずみとくつやさんのおはなし」 たなべいすず/訳 富山房

マーガレット・ブロイ・グレアム 「あっおちてくるふってくる」 ジーン・ジオン/文 まさきるりこ/訳 あすなろ書房

Elizabeth OLDS 「Feather Mountain」

William PENE DU BOIS 「Bear Party」

1951
Katherine MILHOUS 「The Egg Tree」

オナー
マーシャ・ブラウン 「ディック・ウィッティントンとねこ」 まつおかきょうこ/訳 アリス館 

Clare Turlay NEWBERRY 「TーBone,The Baby Sitter」

ニコラス 「ふたりのあか毛」 ウィル/文 はるみこうへい/訳 童話館出版 

ドクター・スース 「ぼくがサーカスやったなら」 渡辺茂男/訳 日本パブリッシング

Helen STONE 「The Most Wonderful Doll in the World」 text by Phyllis McGINLEY
画家はちがうが日本語訳として、「世界一すてきなお人形」 遠藤てるよ/絵 マッギンリー/文 中山知子/訳 偕成社

1950
レオ・ポリティ 「ツバメの歌」 石井桃子/訳 岩波書店

オナー
Marcia BROWN 「Henry Fisherman」

ドクター・スース 「ふしぎなウーベタベタ」 渡辺茂男/訳 日本パブリッシング

Lynd WARD 「America’s Ethan Allen」 text by Stewart HOLBROOK

Hildegard WOODWARD 「The Wild Birthday Cake」 text by Lavinia R.DAVIS


1949
Berta&Elmer HADER 「The Big Snow」

オナー
ロバート・マックロスキー 「サリーのこけももつみ」 石井桃子/訳 岩波書店

Leo POLITI 「Juanita」

Helen STONE 「All around the Town」 text by Phyllis McGINLEY

Kurt WIESE 「Fish in the Air」

1948
ロジャー・デュボアザン 「しろいゆきあかるいゆき」 アルビン・トレッセルト/文 えくにかおり/訳 BL出版

オナー
マーシャ・ブラウン 「せかい1おいしいスープ」 わたなべしげお/訳 ペンギン社
(2010年「せかいいちおいしいスープ」と改題して再版。こみやゆう/訳 岩波書店)

Virginia Lee BURTON 「Song of Robin Hood」 text by Anne MALCOLMSON

Georges SCHREIBER 「Bambino the Clown」

Dr.SEUSS,pseud(Theodore Seuss GEISEL) 「McElligot’s Pool」

Hildegard WOODWARD 「Roger and the Fox」 text by Lavinia R.DAVIS

1947
レナード・ワイスガード 「ちいさな島」 ゴールデン・マクドナルド/文 谷川俊太郎/訳 童話館出版

オナー
Jay Hyde BARNUM 「Beasts on the River」 text by Marjorie FLACK

Tony PALAZZO 「Timothy Turtle」 text by AI GRAHAM

Leo POLITI 「Pedro,the Angel of Olvera Street」

Marjorie TORREY 「Sing in Praise:A Collection of the Best Loved Hymns」 text selected by Opal WHEELER

レナード・ワイスガード 「あまつぶぽとりすぷらっしゅ」 アルビン・トゥレッセルト/文 渡辺茂男/訳 童話館出版

1946
Maud&Miska PETERSHAM 「The Rooster Crows」

オナー
ルース・ガネーネット 「わたしのおかあさんは世界一びじん」 ベッキー・ライアー/文 光吉郁子/訳 大日本図書

Marjorie TORREY 「Sing Mother Goose」 music by Opal WHEELER

レナード・ワイスガード 「まいごになった子ひつじ」 マーガレット・ワイズ・ブラウン/文 こみやゆう/訳 長崎出版

Kurt WIESE 「You Can Write Chinese」

1945
エリザベス・オートン・ジョーンズ 「おやすみかみさま」 レイチェル・フィールド/文 なかむらたえこ/訳 燦葉出版社

オナー
Marguerite DE ANGELI 「Yonie Wondernose」
マリー・ホール・エッツ 「もりのなか」 まさきるりこ/訳 福音館書店
Kate SERDY 「the Christmas Anna Angel」 text by Ruth SAWYER
ターシャ・テューダー 「ターシャ・テューダーのマザーグース」 山田詩子/訳 フェリシモ

1944
ルイス・スロボドキン 「たくさんのお月さま」 ジェイムズ・サーバー/文 なかがわちひろ/訳 徳間書店

オナー
Arnold E.BARE 「Pierre Pidgeon」

Plato CHAN 「GoodーLuck House」 Text by ChihーYi CHAN

ジャン・シャロー 「おやすみなさいのほん」 マーガレット・ワイズ・ブラウン/文 いしいももこ/訳 福音館書店

Berta&Elmer HADER 「The Mighty Hunter」
Elizabeth Orton JONES 「Small Rain」 Verses from the Bible,text Selected by Jessie Orton JONES

1943
バージニア・リー・バートン 「ちいさいおうち」 石井桃子/訳 岩波書店

オナー
Mary&Conrad BUFF 「Dash and Dart」
クレア・ターレー・ニューベリー 「うさぎのマシュマロ」 劉優貴子/訳 講談社

1942
ロバート・マックロスキー 「かもさんおとおり」 わたなべしげお/訳 福音館書店

オナー
ワンダ・ガアグ 「なんにもないない」 むらなかりえ/訳 ブック・グローグ社
Velino HERRERA 「In My Mother’s House」 Text by Ann Nolan CLARK
Holling C.HOLLING 「PaddleーToーTheーsea」
Maud&Miska PETERSHAM 「An American ABC」

1941
Robert LAWSON 「They Were Strong and Good」

オナー
クレア・ターレイ・ニューベリー 「エイプリルと子ねこ」 湯浅ふみえ/訳 ジーシー

1940
イングリ・ドオレーア、エドガー・バーリン・オドレーア 「エブラハム・リンカーン」 光吉夏弥、進士益太/訳 羽田書店

オナー
ルドウィッヒ・ベーメルマンス 「げんきなマドレーヌ」 瀬田貞二/訳 福音館書店
Lauren FORD 「The Ageless Story」
Berta&Elmer HADER 「CockーaーDoodle Doo」

1939
トマス・ハンドホース 「メイリイとおまつり」 いっしきよしこ訳 ポプラ社

オナー
Laura Adams ARMER 「The Forest Pool」
ジェームズ・ドーハティ 「アンディとらいおん」 むらおかはなこ訳 福音館書店
ワンダ・ガアグ 「しらゆきひめと七人の小人たち」 うちだりさこ訳 福音館書店
ロバート・ローソン 「おかのうえのギリス」 マンロー・リーフ文 こみやゆう訳 岩波書店
クレア・ターレー・ニューベリー 「こいぬのバーキス」 劉優貴子訳 講談社

1938
Dorothy P LATHROP 「Animals Of the Bible,A Picture Book text selected from the king James Bible by Helen Dean FISH」

オナー
Boris ARTZYBASHEFF 「Seven Simeons:A Russian Tale」
Robert LAWSON 「Four and Twenty Blackbirds」 compiled by Helen Dean FISH

2013年7月10日水曜日

なんにもないない

















「なんにもないない」(ワンダ・ガアグ/作 むらなかりえ/訳 ブック・グローブ社 1994)

ずっと昔、古ぼけた農場の片隅に、3匹の捨てイヌの兄弟がいました。とんがり屋根の犬小屋には、耳のとがった、とんがり兄さんが、くるりん屋根の犬小屋には、巻き毛がくるりの、くるりん兄さんが住んでいました。そして、まあるい屋根の犬小屋には、“なんにもないない”が住んでいました。なぜ、こんな名前かというと、ないないは姿がなかったのです――。

ないないは、跳ぶことも、走ることも、食べることもできました。みることも、聞くことも、臭いを嗅ぐこともできました。兄さんたちと吠えたり、じゃれあったりして、ないないは楽しく暮らしていました。

ところが、ある日、男の子と女の子がやってきて、犬小屋をみつけます。2人は兄さんたちを抱きかかえ、連れていってしまいます。そこで、ないないは2人を追いかけるのですが――。

「100まんびきのねこ」で名高い、ワンダ・ガアグによる絵本です。温かみのある絵柄と、くり返しの多いリズミカルな文章で、お話は愉快に進んでいきます。さて、このあと、みんなとはぐれてしまったないないは、1本の木の前にやってきます。そこで、森のもの知りカラスに出会い、「まほうの本」に書かれた《ありやなしやのじゅつ》を教わります。ないないは、何日もかけて懸命に魔法をとなえて――と、お話は続きます。なんにもないないだったのに、最後は、“なんでもあるある”で終わる、なんとも楽しいお話です。小学校低学年向き。

2013年7月9日火曜日

どろぼうとおんどりこぞう

「どろぼうとおんどりこぞう」(ナニー・ホグロギアン/作 はらしょう/訳 アリス館 1976)

昔、トルコのアダナの町に、お母さんと、メルコンという男の子が住んでいました。家は貧乏でしたが、メルコンの誕生日には、お母さんがごちそうをしてくれることになっていました。誕生日の日、オンドリを焼いてもらうため、メルコンはお母さんにいわれてベーカーリーにいきました。

オンドリが焼けるのを待っているあいだ、メルコンは近くの原っぱで、お母さんにあげる花を摘みます。そして、ベーカーリーにもどり、オンドリを受けとるのですが、そこに3人の泥棒があらわれて、オンドリをひつたくって逃げていってしまいます――。

絵は、おそらく水彩と色鉛筆でえがかれたもの。このあと、大切なオンドリをひったくられたメルコンは、きっと仕返ししてやるぞと心に決めます。次の日、洋服屋で泥棒のひとりをみつけ、「これは死んだおじさんが残してくれた上着なんだ。あしたの4時までに直してくれ」と、泥棒がいっているのを耳にします。そこで、次の日の3時に洋服屋にいき、泥棒の使いだといって、まんまと上着を手に入れます。上着がなくなった泥棒は大いに腹を立てるのですが、ドアのところにこんな貼り紙をみつけます。「おんどりこぞうのしかえしさ。またやるぜ」――。メルコンの仕返しはまだまだ続きます。小学校中学年向き。

2013年7月8日月曜日

トリとボク





「トリとボク」(長新太/作 あかね書房 1985)

〈ぼく〉の家から電車に乗って、3つ目の駅で降りて少し歩くと、鳥がたくさんやってくる川があります。夕方になって、鳥が影だけになると、みんな肩を寄せあうようにあつまって、水の上でいろんな形をつくります。鳥たちは数え切れないくらいいっぱいあつまって、ほんとうのゾウより大きなゾウになったり、ぱあーっと散っていって、すーっと固まると、ものすごく大きなクジラになったりします。

鳥たちは動物だけではなく、木になったり、山になったりすることがあります。なってほしいものを大きな声でお願いしても、聞いてはくれません。

鳥たちがいろんな形をつくるのをながめる〈ぼく〉のお話です。絵は、青味がかった色合いの、抒情あふれるもの。鳥たちがいろんなかたちをつくるのは〈ぼく〉だけが知っている秘密です。鳥たちは自分たちの好きなものしかやらないみたいだけれど、〈ぼく〉はそれでいい。鳥たちはオカアサンとオトウサンになったりして、それが〈ぼく〉のお気に入り――。ちょっと、長新太さんの名作「ちへいせんのみえるところ」を思い出させる一冊です。小学校低学年向き。

2013年7月5日金曜日

くれよんのはなし















「くれよんのはなし」(ドン・フリーマン/作 さいおんじさちこ/訳 ほるぷ出版 1976)

クレヨンの箱には、外にでたがっている8色のクレヨンたちがいました。画鋲で壁にとめられた画用紙は、絵を描くひとを待っていました。ある日、クレヨンの箱のふたが、ぱっと開きました。8色のクレヨンたちは、「わぁーい、絵を描こう!」と、叫び声をあげました。

まず、青いクレヨンが飛びだして、空と海を描きます。それから、黄色のクレヨンが太陽と島を描き、茶色のクレヨンが島に木と男の子を描いて――。

ドン・フリーマンは、「くまのコールテンくん」などの作者として高名です。本書は、タテ14センチ、ヨコ18センチの小振りな絵本。クレヨンと水彩をうまくつかって、みごとに作品世界をつくっています。このあと、緑のクレヨンが葉っぱとカメを描き、紫のクレヨンが男の子に棒をもたせ、カメの背中に模様を描きます。でも、男の子は悲しそうな顔をしています。そこで、男の子はうちに帰りたいんだよと、黒いクレヨンが船を描いてあげて――と、お話は続きます。男の子を喜ばせるために、クレヨンたちが力をあわせ、最後に不思議なことが起こります。小学校低学年向き。

2013年7月4日木曜日

変わり者ピッポ















「変わり者ピッポ」(トレイシー・E.ファーン/文 ポー・エストラーダ/絵 片岡しのぶ/訳 光村教育図書 2010)

フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のてっぺんに、いよいよドームがつくられることになりました。でも、大聖堂の大きさは途方もありません。どうやったら、ドームをつくることができるのか、そのやりかたをコンテストで決めることになりました。それを聞いたピッポは、待ちに待ったチャンスがついにきたと思いました。

ピッポの本名は、フィリッポ・ブルネレスキ。すぐれた職人でしたが、くる日もくる日も奇妙な機械を考えたり、設計図を書いたりしていたので、街のひどひとからは「変わり者ピッポ」と呼ばれていました。「コンテストで勝てば、嫌なあだ名もきっと消えるぞ」と、ピッポは思いました。

どうしたら、大聖堂の美しさをそこなうことなくドームを支えることができるのか。大量の大理石を、石切り場からどうやって運び、どうもち上げるのか。ライバルである、高名な彫刻家のロレンツォに馬鹿にされながら、ピッポは考えに考えます。

1377年に生まれた実在の人物、フィリッポ・ブルネレスキについての伝記絵本です。絵は輪郭線のはっきりした、わかりやすい厚塗りのもの。このあと、ピッポはコンテストの委員たちに自分のアイデアを披露しますが、あんまり斬新すぎて、一度は委員たちに蹴られてしまいます。そこで、ひとが入れるほどの模型をつくり、それを委員たちにみてもらって、ついにピッポの案が採用されることになります。ですが、じっさいの建設はロレンツォと協力してやることになって――と、お話は続きます。小学校高学年向き。

2013年7月3日水曜日

あずきがゆばあさんとトラ














「あずきがゆばあさんとトラ」(チョホサン/文 ユンミスク/絵 おおたけきよみ/訳 アートン 2004)

昔、ある山里に、ひとりのおばあさんが住んでいました。ある日、おばあさんがあずき畑ではたらいていると、裏山からトラが降りてきて、おばあさんを食べようとしました。おばあさんが、「トラさん、トラさん、このあずきが実ってから、あずきがゆを一杯食べるまで待っておくれ」というと、あずきがゆまで食べたくなったトラは、「あずきができるころにまたくるからな」といって、去っていきました。

秋になり、おばあさんはあずきをとって、お釜いっぱいにあずきがゆをつくります。でも、トラに食べられてしまうかと思うと、あずきがゆものどを通りません。すると、タマゴがころころ転がってきて、「ばあさん、ばあさん、なぜ泣くの?」とたずねます。おばあさんが訳を話すと、「あずきがゆを一杯くれたら、助けてあげる」と、タマゴはいいだして――。

韓国の昔話をもとにした絵本です。絵はコラージュ。登場人物たちが、みな生き生きとした描線でえがかれているのが目を引きます。このあと、おばあさんのもとに、スッポンと、うんちと、錐(きり)と、石うすと、むしろと、背負子(しょいこ)がやってきて、あずきがゆを食べ、おばあさんに加勢します。そして夜になり、いよいよトラがやってきます――。クライマックスは、日本のさるかに合戦を思い起こさせます。小学校中学年向き。